四人目の恋人 第5話:親友だった人

親友という言葉は、便利だった。

好きだと言わなくていい。嫉妬を説明しなくていい。距離が近すぎても、誰にも疑われない。

私は灯里(あかり)を親友と呼ぶことで、灯里にだけ嘘をついていたのかもしれない。

律は怒らなかった。それが一番つらかった。

「俺と別れた理由、それだった?」

違う、と言いたかった。けれど完全には違わない。灯里が周と付き合い始めた夜、私は律に別れを告げた。

水曜日の海の封筒には、続きがあった。

「私は、あなたに好きと言われた日、嬉しかった。嬉しかったから、笑った。笑ったから、あなたを傷つけた」

周は目を伏せた。彼もまた、その夜を知っていた。

灯里は悪役ではない。私も被害者ではない。律もただ捨てられた人ではない。

4人とも、誰かの優しさを言い訳にした。

店の外に出ると、灯里からメッセージが届いた。「結婚式、来ないで」

そのあとに、もう1通。「でも、止めに来て」

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四人目の恋人

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このシリーズの全話 16編
  1. 第1話:招待状は3通届いた
  2. 第2話:写真の中で笑っていた人
  3. 第3話:水曜日の海
  4. 第4話:笑っていた人を信じないで
  5. 第5話:親友だった人
  6. 第6話:来ないで、止めに来て
  7. 第7話:式場に先にいた人
  8. 第8話:祝辞を書いた人
  9. 第9話:花嫁のいない控室
  10. 第10話:誰も選ばなかった指輪
  11. 第11話:灯里が帰る場所
  12. 第12話:5人目への招待状
  13. 第13話:4人目ではなかった人
  14. 第14話:翌日の集合写真
  15. 第15話:シャッターを押した人
  16. 最終話:母に届かなかった写真
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この記事を書いた人

NEW MYTH編集室は、AIと共同で未来構想と物語連載をつくるための筆名です。長期連載ではシリーズごとに人物関係、伏線、未回収の謎を記録し、読者が続きを追える構成を重視しています。Future Visionsでは、AIの使い方そのものではなく、AIによって暮らしや仕事、家族、創作の選択肢がどう広がるかを扱います。

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